Peace Cup2012

7/20〜23まで韓国のスウォン(水原)に滞在しピースカップ観戦してきました。ヨーロッパのチームにとってはプレシーズンマッチともなる4チームからなるトーナメントです。今大会は、HSV(ドイツ)、サンダーランド(イングランド)、フローニンヘン(オランダ)そして韓国からはソンナムイルファ(城南一和)が参加。わたしは20日のHSV対フローニンヘン、そして23日の3位決定戦のサンダーランド対フローニンヘン、そして決勝ソンナム対HSVの合計3試合を見てきました。もちろんいちばんの目的は、HSVにいる(元)チェルシー組とこの夏レヴァークーゼンから移籍したアドラーの応援です。

いわゆる「プレシーズン」だから調整目的だし試合内容には期待しないでいよう…なんていうわたしの思いをあっさりと覆す、熱い試合内容に大満足でした。


アドラーは2試合とも出場。2試合ともかなり押されていたHSVを、何度も好セーブで救っていました。ほぼ本調子と言っていいのかもしれません。今季の背 番号は15番で(今回帯同しなかった)ドロブニーとのポジション争いはここから始まるわけですが、監督には最高のアピールになったのではないかと思いま す。
チェルシー組はブルマ、マンシェン、サラ、トーレが参加。移籍のうわさがあるトーレは試合にはでずですが、ブルマとマンシェンは2試合ともフル出場。サラ も初戦は後半から、決勝はスタメンでほぼフル出場でした。サラは危ないところでの素晴らしいディフェンスをいくつか見せてました。マンシェンはふわっとし てた…ブルマもまぁまぁ…CBコンビ、しっかり…。

スタンドでは、HSVやサンダーランドは現地サポがゴール裏に陣取っていたこともあり、韓国にいながらにして、ヨーロッパの雰囲気を感じることもできました。
ドイツからゴール裏に乗り込んだHSVサポは10人弱程度。少ない人数で、かつ、1階ゴール裏の最上段の片隅にて、お仲間で集まりビール飲みつつのゆった り観戦なのですが、ときおり彼らが歌いだすと、ゴール裏の雰囲気が一変。たった数人でみごとにそこをヨーロッパに変えてしまいます。ゴール裏の韓国人サポ たちも、畏敬の面もちで彼らの方を振り返ります。彼らの声は選手にも届いているようで、練習に出てきたときなどは、選手もスタンドを振り返ってあいさつを 返していました。ちなみに、試合後はスタジアムの外でもチャント歌いまくり。韓国であってももちろん、"SchXXsse St. Pauli〜!”です。

一方のサンダーランドサポはパラパラと結構な人数が来ていた様子。いかにもイングランドサポという雰囲気の、上半身裸になって全身の入れ墨とみごとなビー ル腹をさらしているサポも。サンダーランドのチャントをハングルに書き写したもの(裏側はサポが掲げられるように"Come on Sanderland!"の文字)がゴール裏では配布。コールリーダー?的なお兄ちゃんが試合前はお立ち台を乗っ取り、ゴール裏の主導権をとってスタンド を盛り上げていました。スタンドも大盛り上がり。
はるばるアジアまでプレシーズンマッチを見に来るコアな現地サポのおかげで、思いがけずヨーロッパのスタジアムの雰囲気を味わうことができて、とてもお得な気分でした。

さて、大会があったのはスウォンワールドカップスタジアム。チェルシーとかかわりがないでもないスウォンサムスン(水原三星)のホーム。日韓大会にあわせて建設されたサッカースタジアムなのでまだまだ新しくとても見やすい。最前列はピッチレベルなので、前の方いくと臨場感たっぷり(そして、高速のボールが飛び込むゴール裏は危険もたっぷり…よそ見厳禁)。

ネット上にスタジアムへのアクセス情報があまりなかったので、現地で分かった情報をメモしておきます。すべて2012年7月時点の私の体験と主観に基づく情報です。

◆アクセス:スウォンの街の中心部からすぐ。インチョン(仁川)空港からのエアポートリムジンの降り場にもなっているラマダホテルのあたりからだと、道なりに歩いて15分程度。わたしはパルダルムン(八達門)付近のホテルだったのですが、行きはタクシーで(3000ウォン程度。今のレートだと200円ちょい?ちなみに路線バスだと市中均一1100ウォン)、帰りはぶらぶらと歩いて30分弱でした。

◆チケット売り場:東スタンドのあたり。街中心部からタクシーや歩きで行くと南スタンドのあたりに出るので、そこからぐるりと半周する必要あり。試合によって異なるかもしれませんが、チケット半券を持っていれば、再入場可能。

◆持ち込み不可のもの:Peace Cupに関しては、荷物チェックもボディチェックもなかったこともあり不明。飲み物類に関しては、スタンドで買っても安いので、持ち込むほどのことはないと思いました。

◆屋根:メインスタンドとバックスタンドは屋根付き。ゴール裏1階席はほとんど屋根なし。北のゴール裏は干からびるので要注意…。

◆ビール:生ビールはなし。缶で韓国のMAXと日本のスーパードライ、一番搾りに黒ラベルだったかな?韓国のビールは2000ウォン、日本のビールは3000ウォン(なので、現在のレートだと日本で買うのと同じか安いくらい…)。もちろんビール以外の飲み物、食べ物も各種あります。


関西からだとLCCのPeachで(東京へ行くより)安くいけるようにもなりましたので、チャンスがあればぜひまたスウォンでサッカー観戦したいと思います。

 

EURO2012雑感

スペインの史上初のEURO連覇、ワールドカップを含めると3連覇というかたちで、EURO2012は終わりました。WOWOWでやっていた優勝・準優勝国を当てたら抽選で1名に4年間視聴料無料キャンペーンに応募するために行ったわたしの事前予想は、優勝スペイン、準優勝イタリアと大当たり(4年間無料当選しないかなぁ…)。

予想をしたのはグループリーグ終了後でした。櫓の片方はスペインで。調子が上がりきらないながらも、かたい勝ち方しているから、こっちは決勝まで上がってくるだろうな。1年前までなら、それでもスペインを優勝候補に挙げるのは気持ちの面から難しかったかもしれませんが、今はトーレスとマタがいるし、とくにトーレスには得点王取ってほしいし!という期待もこめての選定でした。

悩んだのは櫓のもう片方。ドイツとイタリア、そしてイングランド…。イタリア対イングランドでイングランドが勝ったら、ドイツが決勝に行くだろうなと思ったのですが、イタリアが準決勝にくれば、ドイツにはここが最大のヤマになるし、そして、ヤマになるような展開になれば、ドイツは勝てないと予想していました。この予想は大当たりでした。

今のドイツ代表については言いたいことがヤマほどあるのですが、ネガティブなことを書きだすときりがないので書きません(いちど書くと、歯止めがきかなくなりそうなので……って、もう散々書いてるか)。なので、ポジティブなことをひとつだけ。大会、全試合見たのですけれど、それを通じて、ケディラはいい選手だなと改めて気づかされ、嬉しくなりました。ドイツ代表では、こういう逆境でも戦えるタイプの選手はGK以外では駆逐さ絶滅したのかと思っていたのですが、生き残ってたんですね。イタリア戦では、彼の存在が私にとっての希望になりました。彼のようなタイプの選手がもう少し前面に出てくるようなチームになれば、また素直にドイツ代表を応援できるような気がします。

今大会、いいチームだと思ったのはイタリア、そしてクロアチア。イングランドも頑張ったよね(イングランドは常にこの程度の期待感で大会入るべきかもしれない)。テリーもアッシュもまだまだCLの集中力が残ってる感じで、本当に頼もしかったし、ファンとして誇らしかった。感動的だったのはウクライナのシェバの開幕戦での2ゴール…この試合をライブで見なかったのは悔やまれます。ブログにもエントリしたけれど、アイルランドサポの歌声。バロテッリやズラタン、ケディラのすっごいゴール。ピルロのFK、そしてあのPK。選手個人では、シルバはますます株あげたし(おかげでマタの出番がない)、マルキージオはイケメンだし……あ、トーレス得点王おめでとう!最後のマタへのパスもサイコーだったし、あれ決めたマタも最高!二人とも最高の気分で、チームに合流してね……って、あれこれあるけれど、やっぱり心に残るのは、選手(そしてサポーター)の戦っている姿。

"Nach der EM ist vor der WM."。すぐにブラジル大会予選がスタートします。ドイツが少し変わって、「勝てる」そして「戦える」チームになってくれるといいなぁ。

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