3都無駄足物語その1〜2010年秋ドイツの旅(4)

ドイツ滞在3日目…すでに残り物感のただよう朝ごはんをお部屋で食べたら、この日は、この旅の主要な目的のひとつを果たす為に、今日も今日とてデュッセルドルフに向かいます。目指すはK21&K20!


デュッセルドルフのアルトシュタットの片隅には現代美術の宝庫であるKunstsammlung NRW(ノルトライン・ヴェストファーレン州立美術館)があります。デュッセルドルフはアーティストの街。古くはパウル・クレー、戦後にはなんといってもヨーゼフ・ボイス。そして彼に連なるナム・ジュン・パイク、今年なくなったジグマール・ポルケ、そしてわたしの愛するゲルハルト・リヒター…などなどなど。そもそもわたしが彼らの名前と作品を知ったのも、この街でこの美術館と出会ったから。これら現代美術のコレクションを誇る州立美術館ですが、21世紀になって21世紀美術のコレクションをK21として別の建物に移動、元の美術館はここ数年、残念ながら改装のために閉館をしていました(その間、日本にもコレクション展が巡回してきていました)。それがついに20世紀美術を扱うK21として今年再オープン!まだ訪れたことのないK21と、そしてリヒターとの再会を果たすべくK20へ、わたしはどうしても行かねばなりません。

中央駅からトラムでグラーフアドルフプラッツへ。そこから歩いて5分程度…一見すると「ここが本当に21世紀美術を扱ってるの?」と思える、古めかしい建物がK21です。写真撮り忘れたので、wikiにリンク。こちら19世紀、プロイセン時代の議会が入っていた建物だそうです。
K21は中央部分は吹き抜け。回廊の部分に展示室。1部屋に原則1展示です。そして各部屋には作品解説をしたポストカード(言語はドイツ語と英語。無料)が設置されていて、そのまま記念に持ち帰ることができます。これは素敵なアイディア!さらに1部屋(1展示)に1学芸員…開館時間を過ぎたばかりの美術館、展示室に入るたびに何か期待するような目で見られると…ちょっと落ち着かないような気分も…。
いずれにせよ、考える前に感じろ!的な現代美術大好きなわたしには、非常に楽しめる美術館でした。特に気に入った展示(インスタレーション)は、"Dark Pool"。木のドアを開けて。みると、そこは雑然と散らかった薄暗い書斎のような場所…。闇の中に学芸員がひとり(わたしはつい彼に「ごめんなさい、でも、わたし、あなてもこの作品の一部かなと思ってしまいました」と言ってしまいました…それくらいなじんでる!)。"Das ist fuer Sie."「どうぞお座りください」の静かな明るい声に書斎の椅子のひとつに腰掛ければ、男女のささやき声が聞こえてきます。書斎の中には夢をかなえる機械…なるものもあり、「この銅版の下に望みを書いた紙を入れて願えば…」とかという、おそらく「書斎の主」の説明に従い、わたしはつい「バラックに勝利を!」と日本語で書いてたーっぷり願ってきました。かなうかな、わくわく。それにしても、ことばでは説明しがたい不思議な空間です。散らかったホームズの書斎の夜の光景…とでもいえばいいのかな。いろいろな道具が散らかっていて、そこにたくさんの想いが渦巻き…誰もいないのに、非常に人間の想いが渦巻く空間でした。

わたしがもうひとつ気に入ったのは、"My Grandfather's Shed"という作品。展示室の片隅にある木でできた小屋の中に立ち入っていくという作品・・・先の"Dark Pool"も薄暗かったけれど、こちらはもっと暗い!壁を手探りで、きしむ床を危なげな足取りで進めば、、小屋の奥、隅っこに小さな光が見えます。なんだろう?と思って、しゃがみこんでそこを眺めてみると…空から下界を見下ろす天使が…。下界を見下ろす天使を見下ろす自分…きっとその背後には、また大いなる存在があるのかもしれない…不思議に幸福で、涙が止まらなくなる展示でした。

この他、"Mann und Maus"(人間とネズミ)も面白かった。ベッドで眠っている人間(リアル!実際の人間の顔から型をとったらしい)の上にのっかる巨大なネズミ…見た瞬間に「うわー、悪夢…」って思ったのですが、解説を見れば「これは悪夢か、はたまたラヴアフェアーか」た、確かに…悪夢と思えば悪夢だけれど、このネズミとヒトが愛し合ってるならこんなステキなことは…。なお、巨大タコとそれに絡めとられた潜水夫…ってバージョンもありました。うーむ、そこに愛はあるのか?

1階から展示を見ながら、わたしは螺旋階段を使って上の階に上がる方法を選択。階段の小さな窓から各階の様子が見えるのですが、まぁそれがまた見事に「作品」。そこを歩いている人間もみんな「作品」。建物全体がアートという多層的な構造になっています。この辺りの様子もよければwikiで。


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ビバ・コロニア!〜2010秋ドイツの旅(3)

デュッセルドルフでスーツケースを拾い、向かうのはここから3泊するアパートへ。こちらはケルン郊外…レバークーゼンに近いところに位置しています。アパートなので常時管理人がいるということもないため、あらかじめ到着時間を伝えての待ち合わせ。遅れるわけにはいきません。
デュッセルドルフからSバーンに乗ってケルンの端っこの駅へ。そこから歩いて10分弱。iPhoneで自分の位置を確認しながら歩いてるんだけれど、うーん、どこだろうなかなか見つからないぞと思っていたら、突然"Hallo!"の声が。あわわ、危うく通りすぎるところを、アパートの管理人の女性が声をかけてくれました。「見落とすところでした」と伝えると「多いのよね…」と。思ったよりこじんまりとした建物、でもお部屋はとっても素敵でした。わたし以外は全員がメッセ客ということで、昼下がりのこの時間はしーんとしています。

少しゆっくりもしたいところですが、今日はこの後大事な予定が!態勢を整えたら出発です。まずは近所の郵便局へ。虎ママさんへのお届けものをここから送付します。郵便局に行き着くのもiPhoneのGPS機能がとっても便利でした。スーパーなんかと一体化した建物の中に入っていて、一見では分かりにくいのですが、GPSを信じてじっくり見ると…あ、もしかしてここがそーなの!?…まったく、文明の利器、すばらしい。

さて荷物をDHLに荷物を頼んだら、ケルンの…FCケルンの練習場があるGeissbockheimへ向かいます。ちょうどこの日の午後にケルンの公開練 習のあることが分かっていたため、ファンショップでの買い物をかねて、ちょっとポ王子の顔でもみてこよう!と足を伸ばすことになりました。ケルンの中央駅まで出たらそこから地下鉄で終点まで。最短距離を示すGPSに従い住宅街を、そして森を抜けていくと…


この森を抜けると…
Geissbockheimにようこそ!の看板が迎えてくれます。
クラブハウスの向かいが練習場。Foot!で良平さんがケルンの練習場のロケーションを素晴らしいって言ってた記憶があるのですが、確かに、森の中に沈むように存在する、周囲から隔絶されたような場所で、とっても落ち着いた雰囲気です。



到着した時にはすでに練習が始まっており、練習場の周囲には100人ほどのファンの姿が。こちらはクラブハウスのあるサイドを除くと3方から自由に見学することができるので、人が多くてもゆったりと見られます。
見学者はおっちゃんが多かったように思います。

練習を見たいところですが、先にファンショップに行って必要なものをお買い物。練習場のすぐそばにショップがあるので、お買い物もらくらく。


…と、ファンショップの前にヘンネスくんを発見…は、剥製?何世なんでしょうか。歴代ヘンネスくんの写真とともに存在をアピールしていました。
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マイスウィートホーム・デュッセルドルフ〜2010年秋ドイツの旅(2)

2日目朝。それこそドロドロに疲れていたためか、いわゆる時差ぼけで途中覚醒することもなく、気がつけば朝。今日はホテルで朝ごはんを食べたらチェックアウト。グラードバッハ中央駅でスーツケース回収してデュッセルに行って開館と同時に美術館へ…と考えていたのですが、さすがに昨日の疲れもあるのでちょっとのんびりしたいなという気分に。とりあえず朝ごはんをゆっくり食べながら、今日の予定を練り直します。
これぞドイツの朝ごはん!


宿泊していたこちらはいわゆる「ホテル」なので、1階は食堂ではなくレストランになっています。メッセ客が多いんだろうなと思っていたのですが、レストランには和やかにさざめきあう年金生活者っぽい老夫婦の姿も多くなんとものんびりした雰囲気です。

「レストラン」って雰囲気。こんなホテルはめったと泊まりませんので、実際贅沢な気分。


ホテルのバーにはハロウィーンパーティのデコレーションが。こちら、週末に各種パーティをたくさん企画されているようでした。

はーい、今日はもーゆっくりしまーす…ということで予定変更。美術館の予定は取りやめて、のんびりご飯食べて、デュッセルでは買い物だけにすることに。

久々のデュッセルドルフ。グラードバッハ中央駅で回収したスーツケースを、またもデュッセル中央駅で預けたら、まずは街の中心部に出てショッピング。向かったのはデュッセルドルファー御用達のショコラティエ&コンディトライカフェのHeinemann。某英国の女王陛下をはじめ、各国セレブも訪れるという地元の有名カフェです(日本でもドイツ物産展で出てるのを見かけたことがあります)。

頼まれていたバウムクーヘン&バーククーヘンの切れ端(バームクーヘン焼いた時の切れ端をチョコレートコーティングして売ってる。リーズナブルでかつおいしい)、このお店の名代ともいえるシャンパントリュフ、そしてクリスマス用にシュトレンなどなどを購入…とはいっても、わたしは甘いものはほとんど食べませんので、これらがわたしの口に入ることはおそらくありません。次は自分のものを買いに出かけましょう…と、次に訪れたのがアルトシュタット(旧市街)の中にあるデュッセルドルフ名物の養命酒ハーブリキュールKillepitsch(キレピッチュ)の直営店。デュッセルドルフのお酒といえば琥珀色のアルトビールが日本でも有名ですが、こちらのお店は、そのアルト醸造元でもいちばん有名なユーリゲと通りをはさんだ向かい側にあります。ここでボトルを1本、そしてついいつものビョーキでオリジナルのショットグラスを購入。この2軒で買い物できただけで、ずいぶんとデュッセルドルフ気分が盛り上がってきます…
シュナイダー・ヴィッベルにもご挨拶。ここの通りにあるアルゼンチンレストランが、滞在当時のわたしのお気に入りでした。
デュッセルドルフのアルトシュタットはレストランとバーがひしめきあう場所ですけれど、わたしはこのシュナイダー・ヴィッベル・ガッセにあるお店によく行ったな…なつかしや。

しばらくアルトシュタットをうろうろしてデュッセルの空気を吸ったら、じゃ、次はランチへ。ランチで使ったのはちょっと高級デパートCarsch Hausの地下フードコート、デリカテッサ。


お食事をしたのはイタリアンイル・パスタイオのパスタバー。次々と出来上がってくるパスタから好きなものを注文します。この日選んだのは、鹿肉のショートパスタ(と白ワイン)。お好みでパルメザンをかけてもらいいただきまーす。甘い。写真の奥に写ってるラザニアもうまそうでした。ふ〜。だいまんぞく。

じゃ、そろそろ名残惜しいけれど、次の目的地へ移動しなきゃなりません。残念ながら、デュッセルドルフはメッセ中。わたしの手の届くような宿はありません。

グラードバッハへ!〜2010年秋ドイツの旅(1)

10/27水曜日。前日はあらかじめ予定していた通り徹夜で荷物のパッキング…しながら、ポカールをネット観戦。ブレーメン敗退か、残念。試合が終わると同時に家を出ます…少し歩いたところで、「あ…」。腕時計忘れたことに気付きました。まーいーや。今回は海外では使えないウィルコムくんだけじゃなく、購入して間もないiPhoneが一緒だから時間はこっちで確認可能しよう。iPhoneを買ったことでこれまで常に一緒だったネットブックを置いていくことになったのですが、まぁiPhone+パケット海外定額の強力さよ!このiPhoneが旅のスタイルをコレまでと大きく変えてくれました。


初めて使った関空へのリムジンバスは快適に高速をすべり、予定よりも少し早く関空に到着。がらすき!自宅でチェックインしてるから荷物のドロップだけして、少しだけ現金をユーロに両替。この日は到着後の予定がかなりタイトなため、できる限りの準備は事前にしておこうと思っていました。アムステルダム経由でデュッセルドルフに着くのが18時前で、そこからは20時半キックオフに間に合うようにメンヒェングラードバッハはボルシアパークへ直行。試合終わるのは22時半頃でそこから他都市への移動は厳しいと考えて、ホテルはグラードバッハに予約(ここもメッセの影響で高い!)。スーツケースはどこかでコインロッカーに預けるから、1泊の準備だけを別荷物に。スーツケースをロッカーに入れるのにアムスで小銭つくっておこう。ごはんも食べられない可能性あるから、東風さんがブログで紹介されていたMUJIのバームクーヘンを非常食として、スタジアムは寒いだろうから体温上昇とゲン担ぎをかねてふだんは食べないキットカットもカバンに入れていこう。…わたしにしたらものすごくしっかりと考えて準備をした旅行でした。そして「備えあれば憂いなし」ではなく「憂いマシ」…そんな旅行初日になったのでした。

乗り継ぎのアムステルダムで小銭を作るのにゴーダを購入。そしてトイレではユニフォームにお着替え。上からフリースを着てユニを隠していたのですが、当然のように手荷物検査場でフリースを脱がされました。いや、別にいーんだけれど。
飛行機はほぼ定刻通りデュッセルドルフに到着。デュッセル空港には、電車の駅が2つあります。ターミナルのビル内にあるけれどSバーン1路線しか止まらないターミナル駅、モノレールで移動が必要になるけれど特急その他も止まる空港駅。どちらから出る電車もデュッセル中央駅に止まります。さっそくiPhoneを現地の業者に接続して路線を検索し、接続のよさそうなターミナル駅に移動…したのですが、ここでいきなり電車が10分遅れ!…この時点で、当初予定していたデュッセルドルフ中央駅にスーツケースを預けるプランはなくなります。デュッセルドルフ中央駅についたら、さほど重くはないとはいえスーツケースを抱えてグラードバッハに向かうREのホームへとダッシュ。うう、エスカレーターのない方に降りてきた自分が残念。でも、この電車の発着ホーム調べておいたのは大正解…本当にギリギリのタイミングで予定通りの電車に乗り込むことに成功しました。横を併走していた女性とにっこり笑いあって、ふー、ここでやっと一息。
すっかり暮れてしまったREの窓から、かつてわたしが暮らしていたWohnung…アパートが見えてきます。懐かしいなぁ。ふと気付くと、電車の中にはけっこうたくさんのグラードバッハサポと少しのレバークーゼンサポの姿が。なんかわくわくしてきます。

グラードバッハに到着。ここでスーツケースをコインロッカーに預けます。明日までさようなら。1泊分の荷物が入ったカバンを持って、ここからはマッチデイにのみ出ているという無料のシャトルバスで移動となります。サポの動きに従って駅の裏口(Europaplatzじゃない方)に行けば、たくさんのバスが。バスって乗り込むの大変なのかな?と予想していたのですが、バスは駅の裏口に次々と入ってきては出て行くことを繰り返しているので、乗るのにはまったく問題ありませんでした。まわりはグラードバッハサポばっかりでちょっと心細いのですが(レヴァークーゼンからグラードバッハへいく場合、中央駅じゃないところが最寄になるためだと思う)、そのままバスに乗り込んでボルシアパークに向かいます。おおよそ15分ほど?でバスはボルシアパークに到着。がら〜んとしたところに、緑色に発光するスタジアムが!

夜なのでよく分からないのですが、周囲は雑草が生い茂り何もないような場所です。

正面。アウェー入り口はここから左側にずっと回りこんだところ。

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ドイツ、黄金の10月〜2010秋ドイツの旅(0)

10/27(木)から4泊6日でドイツへ行ってきました。当初の目的はバラックのいるレバークーゼンを応援してこようということだったのですが、ポカールとリーグ戦の日程が出て飛行機の手配したとたんに例の骨折。見たい選手が見られるって保証がないのは分かってることなのですが、まぁこのタイミングのよさ…立ち直るのに少々時間がかかりました。
それでも旅を遂行しようと決めたのは、もちろん飛行機のキャンセル代がもったいないということもありますが、単純にスタジアムで試合が見たいということと、久々にデュッセルドルフ辺りで休日過ごすのもいいなと思ったことが理由でした。デュッセルドルフは学生時代に1ヶ月、そして社会人になってから2年を過ごした、わたしにとってのドイツにおけるホームタウンなのです。旅行気分にはなれないかもしれませんが、少なくとも短い日程でもたっぷり遊べる。

が、宿をとる段階で重要なことを確認するのを失念していたことに気付きました…メッセ(見本市)!旅行期間中がばっちりメッセとぶつかっており、すでにデュッセルの宿はほとんどなし。空いているところもわたしにはとても手が出せない値段。ふつうならキャンセルしやすい宿を先におさえてから飛行機とるんですが、今回、試合日程が出た勢いそのままで座席を押さえてしまったので順番があべこべに。デュッセルinで飛行機取ってしまってるから、選べる街の数も限定されてくる…むーどうしたもんか、っつーか近隣都市にするしかないよねぇ…しかしそれももうメッセの影響で高い高い…あーあ…なんか高くつきそうな旅行になってきた。これじゃ買い物三昧できないじゃーん。

そんなこんなの旅行記(他の旅行記もまるで終わらせてないのは棚に上げて)を、しばしアップしていきたいと思います。
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