2009.12.08 Tuesday
Englischer Fussball
キックオフ直前、キャプテンのダンカンは私に攻撃的ミッドフィールダーとしてプレーするように言った。実際問題、それは単にピッチ上の特定のエリアでボールを追いかけろということに過ぎなかった。そうしているところを見せること---あるいはもっと正確に言えば、とにかく大声を出すこと---、これだけがきわめて重要だった。ドイツでは反対だった。黙って、威厳をもってプレーしろと言われていたのだ。("Englischer Fullball"p2)
Englischer Fussball Yellow Jersey Press 2009-09-14 |
タイトルをだけ見るとドイツ語の本のようですが、これ、実は英書。Guardianなどでのドイツサッカーコラムでおなじみ(日本のサッカー雑誌でも彼の記事紹介されてますよね)のロンドン在住ドイツ人サッカージャーナリスト、Raphael Honigsteinによる、「ドイツ人のイングランドサッカー観」。表紙にはやはりドイツ人でイングランドサッカーに詳しいヒッツルスペルガーの"This book explains it all!"のコメントが。
イングランドメディアが「ドイツ人選手」「ドイツ代表」を紹介するとき、そこには何らかの、間違ってもポジティヴじゃない感情が含まれていることが多いと思います(この前バラックがPK外したときなんてもー)。
この2つの国の歴史的な関係のこと、そしてイングランドサッカー史におけるドイツの存在のこと・・・イングランドにとってもっとも倒したい…、倒してネタにしたい、見下したい…ドイツってそんな相手なんじゃあないかと思ってます。
が、ドイツにとってのイングランドはどうなのか?イングランドにとって倒すべき相手はドイツだけれど、ドイツにとってのそれはオランダであって、ドイツ人はイングランド人が自分たちに対して感じているような「敵意(っつーか悪意?)」を、相手に対して決して持ってはいないらしい。じゃあどう見ているの?どーでもいい相手?それとも??ひとはなぜこんなにもイングランドサッカーに惹かれるのか…イングランド人が知らないイングランドサッカーとイングランド人に迫る…と思われるこの本、しばらくかけて読んでいきたいと思いまーす。